Creamは愛犬のコートカラー 
Roseは愛してやまない*みく*を意味します。
薔薇になったみくと風になったふう太。
心の準備もできないまま旅立ったもな。
ご縁あって迎えた紫音。
薔薇と愛犬のこと
mikufuu gardenよりお届けします。
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あと三日
    

あと三日


抗生物質を飲ませていたなら
もう数日は一緒にいられただろうに


あの時は肝臓の機能を温存する方向で
診療方針は決まった。


勿論それでいいと思ったし
そうしなければいけないと思った。


みくのことがあったから
それが最善なのだと思った。


薬は怖い。


荼毘にふされたふう太の体は
顔の骨がぼろぼろだった。


高齢だったのかと聞かれたが
ふう太は6歳7か月。


薬漬けの6年だった。

体調が悪くなればなるほど
薬を飲むのが本当に嫌そうで

朝に晩にと飲ませるのが日々辛かった。
 
そんなに嫌ならやめようか
一瞬心をよぎったこともあった。


だけど健気なもので

最後は仕方なく飲んでくれて
素直のかたまりのような子だった。

 
飲ませなければ
あっというまに衰弱死してしまう。
 

ほめてほめてほめて

骨ばった体をそっと抱きしめて
温もりを感じては安堵していた。




 
結局のところ
 
あと三日
 
抗生物質を飲ませなかった事に対する
自分への言い訳に過ぎないのか。






 
あの日…

 
待っててね
お仕事行ってくる。

 
そう言い残してリビングを後にして
玄関で振り返った時

 
いつもの場所から
テーブル下に移動するふう太が見えた。

 
今までそんな事は一度もなかった。

 
晩年、みくが居た場所だ。




 
私を仕事に送り出してから
 
その時を迎えようとしていたように
思えてならない。


 
最後の最後まで
健気な子でありました。


 
私が出かけてから



 
みくが迎えに来る約束に
なっていたのかな…




 

 

06:14 / ふう太 2016.6.14(没)6歳 / - / -
日常と非日常



トイレに座るとなんとなく長居をする。


本を読むでもなく
iPhoneを操作するでもなく

ただただぼぉーっと過ごす。


狭いからこそ何もできず
出来ないからこそ
心地良くぼぉーと出来るのだろうと思う。


だけどいつもと違うのは
ふう太がのぞきにこない事だ。


トイレで待っていると
いつだって可愛い顔をのぞかせて
嬉しそうに私を見つけた。

毛がほとんど抜け落ちた尻尾を

小刻みにふる。

それはそれは遠慮がちに。


もちろん
力強くふる力がないのも分かっていた。

でも、とっても嬉しそうだ。


足元まで来てちょこんとお座りするふう太を抱き上げて
「ぽんぽんなおれなおれー」とお腹をさする。

どんなにふう太を大事に想っているか
大好きで大好きでたまらないことを延々と伝える。

そんな日常だった。






もぉ…
ふう太はのぞきにこない

とっくに
分かっている


だけどだけど…
ずっと待っていたい。

あの可愛い顔が
「おかあさんみつけた♪」
ってほころぶ瞬間を。





 
06:14 / ふう太 2016.6.14(没)6歳 / - / -
いろんなものを持たされて

 

 

最後に獣医さんにご挨拶にいった時のこと。

 

 

地元の小さな動物病院だけど

ふう太は何度も何度も危機を救ってもらった。

 

毎日のように注射や補液をするには

専門医療だとか言っていられない。

 

なにかあったら直ぐに診てもらいたかった。

 

 

 

 

 

 

 

受付でふう太が亡くなったことを伝えた。

 

私はすでに涙でぐしゃぐしゃで

 

待合室には先に待っていらした方が数名おられたが

直ぐに奥へ通された。

 

前日からその時までの様子を簡単に説明した。

 

 

 

 

 

 

 

 

院長先生が沈痛な面持ちで仰った。

 

「いろんなものを持たされて… 

満身創痍の身体で本当によく頑張りました」

 

 

 

 

 

 

泣けて泣けて仕方なかった。

 

 

 

 

 

 

 

「いろんなもの…」

 

 

虚血性皮膚障害

 

IBD

 

 

 

 

 

院長先生は

 

ふう太のこと

よく分かってくださっていた。

 

 

 

病気のことも

性格も

 

 

おとなしくて

素直で

我慢強くて

 

とにかく良い子だってことを。

 

 

 

 

 

 

 

ご冥福をお祈りいたします

 

 

数人の看護師さんとともに

院長先生が頭を下げられた。

 

 

本当にお世話になりました。

 

 

 

 

 

 

 

翌日

「供、○○ふうちゃんへ」

 

立派な花束が届きました。

 

 

本当に最後まで

ありがとうございました。

 

 

 

 

 

 

「いろんなものを持たされて…」

 

 

 

 

持たされたからこそ

私のところへきたんだよね。

 

 

 

 

 

 

 

今頃は

 

「いろんなもの…」

 

から解放されて

 

みくとべったり過ごしているよね。

 

 

 

 

06:14 / ふう太 2016.6.14(没)6歳 / - / -
ドキドキしていた

 

 

いつもいつも
ドキドキしている自分がいた。


毎晩一緒に眠る布団の中で
息をしているかどうか夜中に何度も目がさめて
ふう太の体をさわって確かめた。


あぁ…良かった温かい。




 

 

お薬まずいよね
ゴメンね。


 
いっぱいのお薬
毎日飲みたくないよね
ごめんごめん。


 
待っててね
ちょっと待ってて。


 
お仕事いってくる
ゴメンね。


 
ごめんね
いつもひとりにして
ごめんねふう太。


 
ふう太がこんなに具合悪いのに
傍にいてあげられなくて
本当にゴメンね。


 
今日も病院いこうね
チックン嫌だけど
ちょっとは楽になるから。


 
こんなに小さくなっちゃって
こんなに軽くなっちゃって
抱っこがいいんだね。

うん、分かってる。
 
ずっと抱っこしてるよ。


 
安心して寝んねしてね
可愛いよふう太。




 
大好きだよふう太。


 
大好きで
大好きで
大好きで
大好きで
大好きで








 
早く帰らなきゃ
お薬の時間過ぎてる。


 
早く早く




 
どこで待ってるんだろ



 
サッシのところのベッドかな



 
カーテンのところかな



 
玄関まで歩けるかな…



 
病院間に合うかな



 
ふう太待っててね。


 
すぐに帰るから


 
待っててふう太。



 
 ふう太、ただいまー


 
抱っこだよ


 
ずっと抱っこするよ。



 
ずっとずっと一緒だよ。


 

 

 

06:14 / ふう太 2016.6.14(没)6歳 / - / -
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*永遠の宝物*
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